殺し屋が多すぎる

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殺し屋が多すぎる

「暑いわ。アイスクリーム食べたい」  レイが甘えた声で言う。 「すいません、アイスクリームは置いてないんです」  ジュードが申し訳なさそうに言う。 「いいんだ、ジュード、本気にするな」 「何よ、ひどいわダーリン」 「ダーリンってもう一度言ったら海中だ」 「怖貴方顔、鬼、悪魔」レイが中国語でののしる。 「言われ慣れてるんでね、気にならない」キスギが日本語で言う。 「二人とも何言ってるんだい。喧嘩はやめなよ」ジュードが英語で言う。 「いつもこんな感じだ気にしないでくれ」キスギが自分の手首をストレッチしながら 平然と言う。 「相変わらず、女が苦手だね、キスギ」 「男が得意みたいに言うなジュード」 「こんな綺麗なレディーのためなら多少のわがままは我慢しないと」ジュードがレイ に振り向き言う。 「普通の食べ物はあるかしら?」レイが作った声でジュードに言う。 「食べ物なら、ステーキからムニエルまでできますよ。ワインもあります」 「俺にもなんかくれジュード」 「まあ、わがままね」レイがキスギに言った。  潜水艦の中でのディナーが終わり、キスギがレイに近づく。 「何?食後のキス?」レイが一瞬目を閉じる。 「そんな習慣のある国なんてない」 「じゃあ、何?」 「だまって聞くんだ。この船の中に刺客がいる」
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