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青年の名前は…
"ガンッ!!"
男は、店の扉を蹴り開けた。
『やべッ…』
あまりに、勢いをつけて蹴った為に、扉は軽く破損した。
奥から、もう一人銀髪の男が現れて、
『ったく、お前は俺に似て加減できんのか?』
少々、顔にはシワが増え、白髭を生やしてはいるが…Danteである。
そこで、先程の男は鼻で笑いながら、
『それより、もっとマシな仕事くれよな?…親父。』
どうやら、この青年はDanteの息子らしい。
『悪いな。まだお前は、リベリオンを使いこなせていないだろ?』
リベリオンとは、Danteの父SPARDAの残した形見で、
持つものの力に呼応する"魔剣"である。
『だけどさぁ、銃は扱えるようになったんだぜ?』
先程、青年が持っていた二丁拳銃の名は"エボニー&アイボリー"。
Danteは、近くにあったリベリオンを掴んだ。
『剣も扱えなければ、"デビル・ハント"の仕事はつとまらんぞ?』
Danteは、軽々と剣を片手で回しながら言う。
『だろ?Jack?』
ようやく、青年の名が判明した。
彼の名は"Jack"。
Jackは若干、不機嫌そうに、
『わぁッたよ』
とだけ言うと、リベリオンをDanteから受け取った。
『練習してくる』
"バタンッ!"
Jackは店を出て行く際に、思いきり扉を閉めた。
Danteは呆れた風に肩をすくめて、
『ま~た、ドアの修理頼まねぇと…』
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