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アミュレットに隠された記憶
…Danteは、話し始めた。
『このアミュレットは、俺の母さんが残した大切な形見だ。』
Jackは黙って続きを聞いている。
『母さんは…俺が小さなときに、悪魔に殺されたんだ。』
悪魔である父、冷徹な姿の中に"悪魔"を感じていたDante。
それを、超えようとする兄…
『母さんは優しく、とても美しかった…』
店の大きなデスクの上には、いつも母の写真が飾られている。
その様相は、あまり化粧気がなく美しい。
母の居ないJackは、優しい母を思い描いていた。
『魔帝ムンドゥス…奴を必ず倒す!』
Danteの決意は堅く、それは悪魔との因縁を断ち切る目をしていた…。
Jackは既に、決断していた。
『…わかったよ、親父。俺も手伝うぜ!』
息子からも背中を押されたDante。
『すまんな。お前を巻き込みたくはなかった…』
いつものDanteとは違い、神妙な面持ちで言う。
『さて、支度しますかぁ~!!』
Jackは出来るだけ自分を明るく見せた。
少し、笑みを取り戻したDante。
そして二人は、ついに明日向かう"最果ての孤島"への準備を開始するのであった…。
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