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そんなこの世の終わりを見たかのような顔をした俺に、隣にいたイケメン二重人格こと、勇助が話しかけてきた。
「どうやらお困りのようですね、尚人」
「うん、飯……無くてな」
俺は沈んだ声でそういった。
すると勇助は
「なら僕のを半分ほど分けて差し上げましょう」
なんて事を言い出した。
マジ……な……の??
いや、でも流石に半分もマズくないか?
もし逆の立場だったらちょっと嫌だもんな
器が小さいよな俺って……
少しだけ考え、ちょっとだけ貰うという結論に達した。
「じゃあ、ちょっ」
そこまで言うと俺の言葉は沙織によって途中で切れた。
「その必要はないですよ?勇助君♪」
今……なんて??
「沙織は俺に何も食わせないつもりか?」
そうなのか……ヒドくない?ない?
「そうは言ってないでしょ~?実は今日何故か知らないけど、お弁当2個あるんだよねぇ♪」
なっ……!!そんなことが!?
いや……おかしい!!これは罠だ!!
「そうですか、なら僕があげる必要性も無くなった訳ですね。」
と冷静に言う勇助だったが……
やっぱりおかしい!!絶対おかしい!!
まさか……!!
そうだったのか、勇助よ。
お前らグルだったのか!!
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