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彼女との付き合いは普通に続いた、高校一年生の彼女は、学校から、自宅の反対方向にある俺の所まで良く自転車で遊びに来た。
子供の頃の写真を見たり、近くの河原を散歩したりして家に帰った。
彼女の17歳のbirthdayにプレゼントを用意した。その頃の俺は工場現場で働いていたから多少の収入があって、プレゼントには銀の指輪を選んだ。
部屋には、ケーキと飲み物を用意して彼女が来るのを待った。自転車の音がして階段を駆け上がって来た彼女「ごめんなさい、遅くなっちゃった」と言う彼女に俺は「お疲れ、大丈夫」と、返した。
二人だけのbirthdayパーティーも時間が過ぎていき、いつもの帰る時間が近づいた、まだプレゼントも渡してない俺はタイミングを伺ってた。ふと彼女が、「今日は、友達の所に泊まるって言って来ちゃったけど、シン君大丈夫?泊めてくれる」と不安そうに言った。俺は言葉が返せないほど驚いた。彼女は、それ程真面目だった事と、親が厳しい事を知ってたからだ。
「えっ!」とだけ言った俺に「だめ?だめなら友達の所に行くから良いよ」と言った彼女に俺は「ミクが良いなら俺は良いよ」と言うのが精一杯だった。不思議なもので、いざ一緒の夜を過ごすとなると、お互い気まずい。何か話さないとって思うほど、分からなくなった。苦し紛れに、「バイク乗るか?」って言った俺に。ミクは驚くほど自然に「うん」と言って微笑んだ。
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