第三章

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昨日も雨が嘘かのように外は快晴だった。 窓からは虹も見える。 そんな日はテンションも上がるはずだが‥‥‥俺は風邪を引いて寝込んでいた。 「響‥ごめんね‥‥‥」 姉ちゃんは申し訳なそうな顔で俺のおでこに冷えピタを貼ってくれた。 「響、病院行くか?」 兄ちゃんは心配そうに姉ちゃんの隣に座った。 末っ子の俺は苛められるが、風邪を引くとかなり心配される。 親父にもだ。 血が繋がってないっていうのもあるかもしれないけど。 「大丈夫だよ‥」 そう言ったら姉ちゃんは泣き出した。 「響‥‥‥」 兄ちゃんは姉ちゃんを慰める。 俺が風邪で寝込むと必ず見られる光景だ。 そんな兄ちゃんと姉ちゃんが俺は大好きだ。
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