第一章

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「んでさ、響。」 タカは急に真顔になった。 そして小声で言った。 「先輩がさ、桜井さんに抜いてもらったんだよ」 「‥‥‥‥‥‥」 開いた口が塞がらないとはこのことだ。 俺はだらしなくて口を開けてフリーズしてしまった。 「おい!タカ!!!!」 気がついたらタカを怒鳴ってたんだ。 それから中学の陸上大会で優勝した時よりも必死に走って、先輩とこに走ってんだよ。 めんどくさがりで、人に興味ない俺がだよ? 「先輩っ!桜井のことは黙っといて下さい!!!!!」 先輩の前で俺は土下座した。 まださ、桜井と喋ったことないんだ。 俺の名前すら桜井は知らないよな? でもな、俺は桜井が好きなんだよ。
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