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夏彦は静かに語りかけました。
「織撫、守りきれなくて ごめんな。
軽々しく死ぬなんて言うんじゃないよ。」
「私は本気ですわ!! 今更あなた無しで どうしろとおっしゃいますの…お願い1人にしないで…」
織撫は泣き崩れます。
「織撫、こうなるなら早くに言っておけば良かったね、愛しているよ。」
「お別れのように言わないで!私も…私の方が 愛していますわ。」
「西王母様の呪いなら 私は もう生きれないだろう。けれど織撫は生きるんだよ、私のために。」
「夏彦様のため?」
「織撫、誰かのため、何かのために命を落とすという事はね、たやすいんだよ。
本当に愛してくれるのなら 生きて 生き抜いて その笑顔を絶やさずに居てくれないか。」
「夏彦様…私にそんな強さは有りませんわ…」
「あの星達の川に祈りを流そう。君に私の形見が残るようにと。」
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