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湖に沿った道を 2人の兄弟が通り掛かりました。
牛飼いのようです。
兄が美しい衣に気がつきました。
「あんな所に高級そうな衣が掛けてある。女が水浴びしているのかな。1枚 盗んで売ってしまおうか。」
弟が言いました。
「兄さん、可哀想だよ。それに きっと まだ若い。
僕は盗みをする位なら貧しい方がいいね。」
「相変わらず夏彦は優等生だな。こんなチャンス無いだろうに。」
「やった事のツケは まわってくるよ、兄さん。どのみち ただの金持ちじゃなさそうな衣だ。
真夏が来てバテる前に 目一杯 働くよ、ほら。」
そう さとして弟 夏彦は兄の気をしずめました。
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