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「いつ気づいたの?さっきの萩野の電話で?」
「うん。萩野はこう言った……」
『爆破直前直後の八千草の行動に気をつけろ。決して八千草から目を離すな』
「………仕掛けるタイミングは任せるって、そして電話が切れた。爆弾が爆発する時、いつもアメ携帯を手に持っていたよね」
「……なるほど。それでカマかけてみたってか。やっぱ萩野はわかっていたわけね。恐ろしいヤツ」
なぜだかアメの笑みには余裕すら見えていた。
まるで初めからこうなる風になるのがわかっていたかの様に 。
「萩野も意地悪なヤツね。わかってたなら自分でトドメを刺せばいいのに、さとみちゃんに重役任せるなんてねぇ?」
「オレに対してはお前、警戒心剥き出しだっだろ」
その声と二つの影は、アメの背後の暗闇から現れた。
「萩野!マヤ!無事だったんだ!」
「当たり前だ」
驚いてる私とは裏腹に、アメは苦虫を潰した顔で二人を睨んだ。
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