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午後は2人で学園内を散策する事にした。
「あっ!!和樹見て!!スーパーがあるよ!!」
「スーパー!?……ホントだよ。『マーケット・桜花』って名前なんだ。」
「おっ!!和樹、和樹!!あっちには薬局がある!!」
「今度は……『桜花薬局』ってリアルに外でもありそうだなオイ。」
「和樹!!あそこにコインランドリー発見!!」
「……あっちには銭湯もあるぞ。……まるでこりゃ一つの町だな。」
周りをグルリと見渡し、和樹は唖然としていた。
「でもデートスポットがなくて残念だね。」
彩は隣でうなだれている。
「……言っとくけど、ここはあくまで学校なんだからな?」
和樹は半分は自分に言い聞かせるためにそう言った。
(パンフレットで読んだけど……こいつは想像以上だぜ…。いつか独立して国にでもなるんじゃね?)
そう思った和樹は、ふと彩に聞いた。
「なぁ……オレって総理に向いてるか?」
「えっ!?そ、そうり?…創梨?走里?祖瓜?」
「オレは梨を創り出してないし、里も走らないし、瓜の祖先みたいなやつでもないから。つか今言ったこと忘れて。」
一度でいいから彩の頭の中が見てみたくなった和樹であった。
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