不思議な現実

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久しぶりに遠方の友人と電話で話した。 たまに相談に乗ってもらう…というか私が一方的に話すんだけど… 今の現状を話していく内に私は、あることに気付いた。 聞いてくれているとは思うけど、どこか、何か、真剣に聞いてもらえていない感じがした。 聞いてもらっていて生意気というか、我が儘だが私は、何故そんなに素っ気ないか理由を聞いてみた。 答を聞いてすぐには理解できなかった。 「友達だけど他人だから見える事があるから言うけどね、多分、君が思う程深刻じゃないよ」 「私が深刻に考えすぎてるて事?」 「うん。なんで信じてあげないの?多分だけど、君は何か怖がってない?」 「怖い?」 「それで自分を追い込むなら、君がしたいようにしなよ。その方が奥さんも楽になるに決まってるじゃん。旦那が倒れて奥さんがうれしいわけないでしょ?その前に吐き出してくれた方がいいてわかんない?」 「…そっかな…?」 「何年一緒にいるの?大体、そんなんで『別れられる~』とか勝手に考えて怖がってんでしょ?君は馬鹿じゃないの?君達夫婦が別れる訳ないじゃん?」 「…なんで?怖いに決まってる。1番大切なものを失ったらキツイでしょ?」 「だから別れないんだってば!理由は…はっきり言えないけど…お似合いだし、良い家族だもん。二人が別れるなんてない。信じてあげなって」 私は、ふっと昔の事が頭をよぎった。 昔、当時1番好きだった彼女を親友に寝とられ、10分前には「あなたじゃないと嫌だ」と言った女性も10分後には「もう、あなたとは無理」と言われた。 理由も分からず、遠距離だったため、すぐに会って話す事も出来ず去って行き、大切な友達、彼女を一瞬で無くした それから、私は相手の顔色を伺いながら生活していた気がする。 もちろん、気遣いは大切だが、そんなんじゃなかった。 それに加え、もう一つ怖い理由があった。
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