繰り返し

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今日は星が出ていなかった。 輝きのない空もいいものだと思う。 暗いけど、落ち着いた雲が流れるだけ。 灰色の雲は昼の明かりに照らされてはいないけど 確かにそこにあって進んでいく。 人生も似たようなものかもしれない。 輝きをもつ時もあれば、落ち着いてゆっくり流れる時もある。 考えてみれば、空のほとんどが雲か、晴れていれば星ばかりだ。 雲や星のような人生を過ごす人が多いのでは? それでも、僅かでも誰かの力になっている。 そう思える気持ちを創る事が大切なのかもしれない。 空を見ていて思う。 人間の目と同じだ。 光りや景色、物の情報を取り込み色々な感性を刺激する。 だから瞬きをする。 眠る事もある 休息も必要だから。 光りは、ありすぎても疲れるから、夜が来る。 心も同じ。 勢いよく光るのも大切だけど、たまには曇り空になるのも大切。 最近は乱暴なくらい光りを放つ街もある。 それに飲み込まれ、見えなくなる星もある。 少し残念だけど、その存在に気付かなくなっていく。 でも確かに、そこに星はあって、頑張って光ろうとする。 やっぱり人間と同じ。 頑張っても、頑張っても光りが届かない時もある。 今は、そんな事が多いと思う。 世界は、もっと違う所ですごい光りを発しているから、人間が輝く事が出来にくくなっているのかもしれない。 雲に隠れて。 街の光りにのまれて。 光りを届けられるのは、極一部だけだ。 少し悲しい 少し寂しい だって、確かに頑張っているんだよ? 見えないから、気付かないから、存在してないと思ってしまう。 そのまま終わるのは切ない。 「見てあげたい」と私なら思う。 せめて見るだけ、存在に気付くだけで終わるかもしれないけど でも多分、街の光りは明るいから、便利だから、ついつい忘れてしまうんだよね たまには、見てあげるのも大切だと思うよ? 自分のまわりの人間をみてあげる事も大切だと思う。
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