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眠れない、眠れない、眠れない。
またこれの繰り返し。
不安要素は沢山だ。
久しぶりに妻に会う事になった。
病院に行ってから初めて会う。
何故か、すごく緊張していて、すごく楽しみで、今日で終わるんじゃないかと少し不安に感じてる
夜が明けてきた。
眠れない。
身体がきつい。
考えても仕方ないし、考えようがない事を考えている。
最初に妻になんて言おうか…
「ごめん」
間違いじゃないけどなんか違う。
「頑張って治すね」
間違いじゃない。けど違う。
「久しぶり」
これは言いたいかもしれない。
色々な言葉が出てきては、はっきりしない理由のまま消えていった。
家族を失う事が嫌だった。
だから、1番いい方向に向かう言葉を探していた。
届くかわからない。
でも決めた事もある。
どんな状況でも、30年50年経っても、もし私に家族があったなら、どんな形の最後の最後でも家族を信じていようと思う。
声が枯れるまで
言葉が無くなるまで
もし仮に届かなくても
私は星と同じだから。
頑張って、頑張って、輝く事ができるならば、なんとかなるかもしれない。
輝けなかったら……どうなるかは、私にもわからない。
わからないから、とりあえず、出来る事をするしかない。
大丈夫かな?
星と地上では遠いな
他に光りもある
雲もある
だから不安は沢山だ。
届くなら、叶うなら
、許されるなら、また…みんなで一緒にいたいな。
居ようね
笑おうね
そんな、希望、願望しか浮かんでこなかった。
確約なんてないから
でも、私以上に妻は不安なのかもしれないな
なら、せめて、病気の真実は隠したいと思った。
それは逃げになる
だから、そんな事出来ない。
頑張って、立ち向かわなきゃいけない。
現実に
心に
なにより自分自身に
私は、今日、人生が変わるとしても、受け入れなきゃいけない。
だから不安で眠れない
眠れない
夜は…もう明けた
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