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アタシが今迄接した男の人達は、アタシの話に耳を貸さなかった。
確かに、アタシは物事を客観的に見すぎて、いきなり突拍子もない事を言う、
勿論、自分自身の事についても。
後、殆どの人達に話した事のない過去の自分の事を話す。
大体の人達は、ごまかしたり、話を聞こうとはしなかった。
でも、大津木はアタシの話を聞いて、ごまかそうともせず、アタシを見てくれようとしてくれた。
今思えば、あの時既にアタシは大津木の事を好きになっていたのかもしれない。
大津木のあの、真っ直ぐで全ての事を自分で選んで、決めて、周りに惑わされずに胸を張って、
『自分』
を確かに持っている。
アタシとは、違いがありすぎた。
その違い故に、アタシは大津木を好きになったんだ。
この人の目に写る白い世界は、何色に染まるんだろう。
アタシの目に写るものとは、正反対の綺麗な世界。
この人が歩く上がりの道には、何があるんだろう。
アタシが歩く下りの道には、正反対の明るい道。
見たい、
行きたい、
聞きたい、
知りたい、
そう、出来るならこの人と一緒に。
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