Imitation breasts

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「とりあえず座って下さいよ、貴絵さん」 舌打ちが音になって出たことに自己嫌悪しながら、極力動揺を悟られぬよう俺は言った。 貴絵さんはエド・はるみと薬師丸ひろこの、あまり具合がよくないところを足したような風貌の人だ。 『微妙』という言葉がハマる女。不細工じゃぁないけど、綺麗でも可愛いくもない。けど男はセクシャルなアピールに弱い。で、彼女からはフェロモンが、体中の毛穴から発している。 「相変わらずセクシーですね」 イジりかた間違った、と声に出してから、俺は気が付いた。 貴絵さんは血走った眼を俺に向けて 「飢えてるね、新ちゃん」 と、貴絵さんは自身の唇をベロンと舐めて俺の頭を掴んだ。
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