52人が本棚に入れています
本棚に追加
【甘/恋人】
やべぇ...
俺、好きな奴泣かすことしか出来ねぇ...
「…ぐすん」
『…マジでゴメンって……』
「…何で髪切っちゃったの??」
俺がレギュラー落ちし髪を切った日、彼女に泣かれた。
『けじめっていうか…』
「髪切ったらレギュラーに戻れるの??」
『それは…』
こいつの涙だけは勝てる気しねぇ…。
「亮の長い髪…綺麗で好きだったのに…」
『………なんだよ、ソレ』
真実がボソッと呟いた一言が引っ掛かった。
まるで髪に惚れたみたいじゃねぇか…。
『だったら髪が長くて綺麗な奴探せよ』
「……何でッ」
真実の顔見ずにひどいコト言っちまった。
激ダサだな…。
「……やだ…そんなの絶対イヤッ!!」
丸まって泣き出した真実をじっと見つめることしか出来ねぇ…。
手を伸ばせって頭で考えても体が動かねぇ。
「……亮だから綺麗に見えるの。亮の髪だから好きなのに……っ…亮じゃなきゃ意味ないの!!」
『………………』
言葉にならなかった…。
俺じゃなきゃって…………どんだけ俺を好きなんだよ////
「亮が好き…髪が短くてもちゃんと好きだからッ……嫌いにならないでッ!!」
『なるかよ、バーカ』
丸まったままの真実をギュッと抱き締めた。
『俺も…………真実のコトすっげぇ好きだから』
最初のコメントを投稿しよう!