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学校はバスで10分。S学院前で下車する。 なんだかんだで、二人はバス停まで一緒に来てしまった。 二人でバスを待っていると、未影が1人の女性に気がついた。 「あっ村上さんだ」 「えっ?!」 零菜も気づいたらしく、笑いかけた。 「おはよ、みさき君」 「えっ?!みさき君?」 未影がみさきに妬きながら言った。 「あっ…えっと…、おはよ村上さん。ちょっといいかな」 みさきは零菜の手を取り、未影から離れた。 「あっ!ずるいぞ、二人して」 未影は二人にそう叫んだ。 「くす。村上さんだって。久しぶりに聞いたわ」 「悪いな、零菜」 「どうしたの?」 「実は…オレの弟、あっさっきオレの隣にいた奴なんだけど、零菜に恋をしたらしい」 「私があなたの彼女だってことは内緒にしておくのね?」
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