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第1話 留学生は金髪天才美少女
――女教師が廊下の外に向かって入室を促すと、小柄な影がドアのガラスにぼんやりと浮かび上がった。
男子共の期待の眼差しが一斉に、ドアの向こう側にいる女留学生へと集中する。
ドアが開かれるまでの時間が非常に長く感じ、ごくりと唾を飲み込む音が各席にて発生。
そして、遂に教室と廊下を遮る――もとい、男子達と一人の美少女を遮る――ドアが、ゆっくりと開かれ……
なかった。
…ドアの向こう側にちゃんと留学生はいる。そして、正にその障害物を排除しようとドアをガタガタ言わせている。
しかし悲しいかな、ドアに開く気配は全く無い。依然として、ガタガタと揺れるだけで開かないのだった。
…その時、開かずのドアの開放方法に気が付いた女教師がすかさず叫んだ。
「そのドア、引き戸ですよ!」
…教室内の時間が止まった。
1秒、2秒、3秒…ようやく時が動き出す。そして、思い出したかの様にドアが開かれた――
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