第二章「ライル王国」

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「調査ですか。」 「ああ。岩の長さを測る道具を持っているから。行くぞ。」 と、アラードは歩き出す。 アフェは、少しじっと見上げていたが、すぐに、アラードの後を追った。 大岩の向こうへと回り込むと、その先に、ライル国街道が続いていた。 セレニア街道とは違い、煉瓦ではなく土の道だった。 左右に森に囲まれ、街灯はポツポツと立てられている。 森に囲まれている道な故、薄暗く少し寒かった。 アフェは荷物から、薄い長袖の服を取り出して着る。 薄いピンク色の服だが、薄暗いとあまり色が分からない。 「見えてきたぞ。」 と、アラードは止まる。 「アフェ。町に着いたら、先に宿に行っててくれ。俺の名前を出したら、すぐに、部屋を用意してくれるだろう。俺は、先にレンの家に行ってくる。部屋にいろ。」 と、アラードは言った。 「はい。分かりました。」 と、アフェは言うと二人はまた歩き出す。
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