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来る時に降りてきた短い階段を上り、古泉が女と合流した地点まで戻ると、ふっと紅い蝶が現れた。近づいてみると消えて、また数m先に現れる。まるで俺を誘導しているかのようだ。
蝶を辿った先に、倉があった。倉の隣には小さい扉があり、そこの周りを蝶が飛んでいる。入れ、ということなのだろうか。
キィ、と音を立てて扉が開いた。屈んだ姿勢のまま扉を潜る。中は中庭になっており、奥に双子に象られた自蔵があった。
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