二ノ刻 双子巫女

9/9

125人が本棚に入れています
本棚に追加
/65ページ
玄関を開くと、朽ち果てた暖簾の向こうに1本の廊下が伸びていた。中は暗い。懐中電灯を付け、辺りを照らしてみた。奥に古泉の姿が見えた気がした。 「古泉…!」 走り出そうと足を踏み出した瞬間、半開きだった後ろの扉がいきなり閉まり、懐中電灯の明かりが乱れた。ちかちかと明滅を繰り返す。 「う、そだろ…おい…!」 ばしばし叩いてみたり振ってみたりしたが健闘むなしく、懐中電灯の明かりは消えた。暗闇の中散策しろっていうのか…!  
/65ページ

最初のコメントを投稿しよう!

125人が本棚に入れています
本棚に追加