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「こ…古泉…?!」
そこには古泉がいた。静かに目を閉じて、横たわっている。衝立に映る影は確実に少女のシルエットだったのに…これもゲームの使用か、と若干順応してしまった自分に少し嫌気が差す。
「おい古泉、起きやがれ」
傍らにしゃがみこみ、古泉の頬をぺちぺちと叩くと、僅かな刺激に反応するかのように、緩やかに瞼が開く。少し寝ぼけているような、はっきりしない目でこちらを見ている古泉。くそ、イケメンは寝ぼけていてもイケメンなのか。
「キョン、くん…」
ぼんやりした声。ぼんやりしたまま、古泉は少し上体を起こし、ゆるやかに抱きしめてきた。
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