001:ユウとミウ

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その光景には教室の誰もが驚いていた。 1番驚いていたのは俺だ。 いや、一応面識はあったんだが……覚えてもらってるか不安だった。 くりっとした可愛いおめめは確かに俺を見てる。 あらためて華丘美羽を見て……やっぱり凄く可愛いと思った。 華丘美羽の容姿を改めて説明する。 まず目につくのは髪。 淡い桃色で腰まで伸びる長い髪にハーフアップのポニーテール。可愛い花形の髪飾りがついている。 小さな顔に完璧な程ちょうどいい位置に、ちょうどいい大きさ、形で置かれている顔のパーツ。 まつげが長く、青みがかった水晶のように綺麗で大きな目。 控えめながらも程よくふっくらとした魅力的で誘っているような潤んだ薄紅色の唇。 真珠のように真っ白で、何の汚れもない綺麗で柔らかそうな肌。 その風貌はどこかに幼さ、あどけなさが残っているのが感じられた。 さすが高嶺の華と言われるだけ美貌。 何故、芸能界からスカウトが来ないのか本気でわからない。 さらには天才の頭脳と運動神経がいいときたもんだ。神はニ物を与えないとは言うけど……あれは絶対嘘だ。 ちなみに神の作った失敗作は後ろでアホみたいに口を開けてるおっぱいストーカーだと確信した。 華丘美羽を彼女にできたら……。 彼女の魅力的な唇はゆっくりと動き始めた。 ついにしゃべる……声が聞ける……。 「こうら、ゆう……」 おぉ!なんともかわいらしい甲高い声! アニメの声みたいだ。いや、天使だ。天使天使。 ちょっとまてい。 今なんと? 「……え?」 「こ…うら、ゆう…?」 その時、昼休みの終わりを告げるチャイムが教室に響き渡った。 俺と華丘美羽はまだ見つめ合っていた。 名前を間違えられとる。
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