001:ユウとミウ

17/31

70485人が本棚に入れています
本棚に追加
/286ページ
ついに俺は来た。 俺の人生を大きく変えるかもしれない運命の告白。 体育館裏という決戦の場所に! 華丘美羽も人気のないここで何を言われるのか、察しているみたいだ。 なに?ありきたり? じゃあお前は俺が何処で告白すると思ったんだ? 女子トイレ? 変態め。 お前もおっぱ……。 今から告白するのにそんな気持ちじゃ失礼だろ!俺! ホデュアッ 体育館裏 人通りの少なく、校内屈指の告白の定番スポットである。 数々の恋が、様々な結末を迎えた場所だ。 その場所には2人の男女。 男子全員の憧れでありアイドル的存在 高嶺の華 超優等生美少女 2次元と3次元との懸け橋をかける少女(?) 様々な素晴らしい肩書きを持つ華丘美羽と モブ男子高校生 バクテリア おっぱい星人 異世界転生の主人公並みの普通の人。 様々なみすぼらしい肩書きを持つ神良 優が立っていた。 ふたりだけの空間。 俺はここで華丘美羽に一年間積み立てて来た想いを伝える。 あの日以来から……脳裏に焼き付いて離れなかった顔が今、俺の目の前にある。 この顔を……いつまでも見つめていたいが時間をかけては華丘に迷惑がかかる。 さっさとすませよう。 フラれてもいい。 俺は学校で初めて華丘美羽に告白した男になれる。 それだけでも凄くないか? そんな事を思ってフラれた時の予防線をはる俺は情けないな。 もう言おう。どうなってもいい。 言葉を飾る必要はない。 “好きだ“ ただそれだけを言えばいい。1+1=を求めるより簡単な事だ 華丘美羽はじっと俺を見つめながら告白を待ってくれている。 さあ、口を動かせ俺。 伝えるんだ……。 一年間の想いを 「華丘……俺はお前の事が好きだ!付き合って欲しい!」 「うん」 ナンテコッタイ
/286ページ

最初のコメントを投稿しよう!

70485人が本棚に入れています
本棚に追加