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その後おっぱい野郎は保健室に連れていかれた。
なにやら頭がもこもこと言い出したらしいが……俺は何もしらない。
あぁ……知らなくていい。
ランニングを10周終えた俺はそのまま休憩無しでいつもの練習に入る。
花薫高校のバスケ部は俺とおっぱい野郎とそのほか4人の三年生と20人の二年生、30人の一年生で構成されている。
結構な人数の中でのスタメンは
おっぱい野郎
こいつは変態だが運転神経がいい……。
流川(ナガレカワ)と
泉堂(センドウ)。
こいつの口癖は
『まだ慌てるような時間じゃない……』
だ。
こいつはうちの部のエースでその肩書きが似合うほど抜群に上手い。
試合の時、みんながきっと泉堂ならなんとかしてくれるとかなりの期待を抱くほどだ。
後は俺と二年生でただひとり安西君の五人だ。
スタメンの中で1番下手なのは俺なのだ……。
まぁ50人以上いる中で選ばれた5人の内の1人だ。
卑屈にならないでおこう。
そしてこの5人は今、夏のインターハイ出場のかかる大事な試合に向けて猛練習中だ。
……そうだ。
おっぱい野郎は主戦力なのに怪我させちまった。
まぁいいか。
変態だからすぐにRE☆BORNするだろ。
激しい練習を終え少しの休憩の時間。
舞台袖に置いてあるかばんのそばに、腰を下ろし、水を欲しがる体を満たすためにかばんからアクエリオスを取り出す。
その時、かばんの奥底でスマホが点滅しているのが見えたので、
アクエリオスを一口に含んでからスマホを開いた。誰かからロインの通知が……
華丘…美羽……
み、みうタン!!??
アクエリオスを飲み干し、回りに怪しまれないように平静を装う。
ふふふ……おれからの連絡から待ち切れなかったのかな??
可愛いのう…可愛いのう…。
メールを開いた
『こうら』
………??コーラ?香蘭?甲羅?ノコノコがなんだ?
いや、よく考えろ。俺の名前だ。
しかし……どうしたんだ?意図はなんだ?
ってか……なんて返したらいいんだ?
とりあえずどうした?って送るか。
スマホを閉じて練習に戻ろうとすると周りの様子がおかしい事に気がついた。
男子全員が驚いた顔をして何かを見ている。
なんだ?みんなどうしたんだ?
その時、体育館の入口の方から着信音が微かに聞こえた。
ポコチーン
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