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華丘美羽がそう言った瞬間、男子全員が発狂した。
うわぁ……早速おおやけにしちまった。
まぁ悪い気分じゃない。むしろいいかもしれない。フヘッ
そんな周りの男子のリアクションを不思議そうな顔でキョロキョロ見わたす華丘美羽。
可愛いですね。ええ。
「おい…お前ら何集まって騒いでんだ!!クソども!!はやく練習にもどれぁぁぁあぁぁああぁ!!!」
華丘美羽の存在に気付いた途端、随分と興奮した様子で叫びなさった我が恐怖の先生。
先生はバスケ部関係者以外の者が体育館に入る事を許さない。
例え誰だろうと許さない。
まずい……!!みうタンが唐突に入ってきたもんだから忘れてたぜ……。
「あ、先生すいません!!体育館に……あの…女の子……を……入れてしまって」
彼女…と言ってしまうと周りの奴がまた発狂して五月蝿くなるからあえてそう言いました。
先生はその極太い腕で男子集団をゴミのように蹴散らしてずんずんとこちらに近づいてきた。
俺の横で華丘美羽は先生に気にする事なくニコニコしながら俺を見つめてる。
ちょっとちょっとみうタン……
そして俺達の前に立ちはだかりなさった先生は
小さな声で意外な言葉を口走りなさった。
「み、みうたん……」
恐らく聞こえたのは俺だけだろうか。
周りの奴らは驚く様子もない。
っつかこの糞ポパイ……今何て言った?
タン?みうタンだと?
この……腐れポパ……
いや、相手はお世話になってる先生だ。そんなこと言っちゃ駄目だ!!
「先生すいません!すぐに外に連れ出しますので」
「馬鹿かぁぁぁぁぁ!!!神良ぁあぁああ!!ランニング200563周させるぞぉぉおお!!ずっとここにいてもらぇええ!」
腐れ外道ポパイめ……。
糞ポパイは華丘美羽の方に顔を向けると急に態度を豹変させた。
「み、みうタン?何でここにきたのかな~?まさか僕チンに……」
話し方きもすぎだろ……。
「こうら、みう…この人怖い………」
と言って瞳をうるうるさせながら俺にぴたっと引っ付いてきたので反射的に華丘美羽を腕で包んだ。
ですよねーははは……。
っていうか……みうタン…密着して…
うおおおぉぉぉおおぉおお!!!
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