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「俺が行く」
そう自信満々に言ったのは校内屈指のイケメン木村だ。
さっきの奴に触発されたのだろうか。
某自称イケメン芸人のようなサラサラな茶髪の髪をなびかせて華丘美羽の元へ歩いて行った。
イケメンだから華丘は話くらい聞くだろうな。
得だよな。イケメンって。イケテるメンズだもん。イケるんだよ。イケテる
何を言っているのかわからなくなっていると木村はもう華丘美羽の横にいた。
「槌屋……木村ならイケるんじゃないか?イケテるから…イケるんだよ?イケテる……イケr」
「無理だって」
槌屋は見向きもせず弁当を食べながらそう言った。
……ってか何でそんなことわかるんだよこいつ。
「美~羽ちゃん!お話しようよ!」
「………」
やはりM☆U☆S☆H☆I
顔の筋肉一つ動かさず本を読んでいる。
しかしそこは数々の女を落としてきた(であろう)イケテるメンズモテ男木村!さっきのモブ男子Aとは違った。
「その本そんなに面白いの?なんて言う本?」
「…………」
「美羽ちゃんって本当可愛いよね?昔からモテたでしょ?」
「……………」
「ふふふ……黙ったままでもすごく可愛いね。俺、君の事好きになっちゃったかも」
「……………」
「俺さ…君みたいな可愛すぎる女の子見た事ないよ。もう君の事しか考えらr」
「……………」
M☆U☆S☆H☆IのA☆R☆A☆S☆H☆I
あんな甘いマスクで甘い言葉を言われたら普通の女子ならもうメロメロなはずなのに……。頬も赤く染まる事はなくずっと透き通るような白さだ。
そして木村は次の作戦にでた。
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