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ちょうど交差点をすぎた辺りだった。
ドカーッという凄まじい音と悲鳴が聞こえた。
後ろを振り返って見てもよくわからない。
「何があったんだろ…」
「さぁ…芸能人でもいたのかな」
「…まって…人ひかれてない?」
最初はわからなかったが少したってトラックが人をひいたとわかった。
再び悲鳴が聞こえた。
「男がナイフ持って人刺してるぞ!」
「ちょっ…何?」
今確かに『男がナイフで刺してる』って聞こえた…
「キャーッ」
「逃げろ!」
辺り一面が騒然となった。
しばらく二人で呆然としていたが、事の重大さに気づき急いで走り出した。
『これは、マジでやばい…』
直感的にわかった。
無我夢中で彼女の手を引き走った。
悲鳴はやむことがなく、時折警官であろう叫び声も聞こえた。
横では彼女が半泣きになりがらま懸命に走っている。
『何があっても守る』
彼女の手を握りしめ走った。
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