我、盾となりて守るもの也

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アナウンサーside 「花束を渡した男の子は遙お嬢様となにやら楽しそうに、お話していますね。 こちらが聞き取った内容によりますと、花言葉がどうとか・・ なんともロマンチストな少年でした」 壇上に上がった少年をカメラで映しながら、枠外でアナウンサーがそのように話していた 「さて、今日は遙お嬢様の18歳の誕生日、学園では生徒会の会長を勤め、学園の華となっております彼女は、秀才にして努力家、将来の巫コンツェルンを継ぐのは目に見えております」 やはり、この家族を相手にすると、彼女もテンションが上がってしまうのだろうか、両手をブンブン振って演説する彼女 枠内に手が入っていると、苦笑いをしながら、ADに注意を受けても気にした様子はない 「いや~、アレですね、ビバ巫家!! ・・・・・・・って、はれ?」 なにやら気の抜けた声を出した後 「ちょちょ・・・カメラさん!!壇上の男の子と巫親子の顔アップでお願いできる?」 アナウンサーがなにやら焦ったように、急かしたのでカメラマンはズームで3人の顔を映した 「え!?・・・なんだアレは」 今度はカメラマンが映った映像を見て、声を上げた 「赤い線?」 アナウンサーがそう言った瞬間 ダン!!ダン!!! 2発の銃声が鳴り、壇上正面のテラスのガラスが砕け散り壇上の上でも金属音が2回した・・・そして、先ほどの少年が広げた黒い塊から煙が上がっていたのだ 「じゅ・・銃声です!!大変なことが起こりました!!2発の銃声がしたと思ったら、 ・・・・・・・ アレは何ですか?扇子?・・・そうです扇子です!! 花束を渡した少年が扇子で巫親子を守りました!! 信じられません!! ちょっとしっかり映像撮ったでしょうね?」 枠外からアナウンサーは消えて、カメラに確認を取ると、カメラマンも「撮ったぞ!」と返事があり、カメラ内にアナウンサーが戻ってきた
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