或ル死神ノ話◇壱

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 嗚呼(ああ)、退屈だ。  毎日が同じ事のを繰り返し、昨日も今日も、そして明日も明後日もこの先もずっとそうだろう。  嗚呼、退屈だ。  ――それほど忙(せわ)しく動き回っていて何故退屈などと言っているのか。そう言いたいんだろう?  忙しいのは仕事をやっているからだ。『死者の魂を輪廻の輪に還(かえ)す』なんて面倒臭い事この上ない。  何故俺達死神がこんな事をしなけりゃならないんだ? こんな仕事は天使にでもやらせておけばいいんだ。  来る日も来る日も絶えることなく魂を導き続けていく。俺達に寿命はないから終わりなんて見えるはずもない。  俺達は犯罪者じゃないんだぞ。何故こんな仕事を……いや、俺一人が何を言っても変わらないだろうな。  仕事も詰まっている……行くか。
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