或ル死神ノ話◇弐

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 『仕事』の1時間前までに接触すると処罰の対象になってしまうため俺はそのまま暫(しばら)く待つ。  周囲に見せている自分の姿を確認してみる。黒色で統一された服。制服は装飾が欝陶しかったのでそれに近い私服を勝手に着ている。最も着ている奴の方が珍しいが。  そんな死神らしい色を纏(まと)い真夏ではないとはいえ陽光の下で平然と佇んでいる姿は明らかに異質だ。そして何より目立つ。  ふと視線を感じて顔をあげると、ターゲットと目が合った。 「(マズイな……まだ時間じゃない)」
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