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「用、というかな……少し話をしたいだけだ」
「話、ですか?」
俺の言った事を聞いた彼女は猜疑(さいぎ)の目を向けてきた。ナンパとでも思われたのだろうか。
「すみませんが、誰とも知れない方とご一緒するわけにはいきません」
やはりただのナンパ男と思ったようだ。随分と扱いにも慣れているようだ。
「俺か? これを見れば解るんじゃないか?」
そう言って俺は服の内ポケットに手を入れた。そして―――
ザンッ
そこから取り出したモノを地面に突き立てた。
「っ!?」
彼女は驚いて息をのむ。それはそうだろう、目の前にいきなり大鎌が突き立てられたのだから。
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