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「違ってますよ? は、こっちの台詞! 何回も言ったわよね? 最低、2回は確認しなさいって…」
立ち上がり、愛美に向けて花澄が怒鳴る。朝の一時を楽しむ、近くにいた男性社員達は又、始まったと言わんばかりに2人を好奇と呆れた顔で見る。
愛美は、あたふたとしながら見積書と画面を何回も確認している。しかし、何回見ても間違いは間違い…。
愛美の手に握られている見積書を取り、椅子に座ると花澄は愛美に向けて皮肉たっぷりに呟いた。
「ご機嫌とろうと、コーヒー入れたり笑顔浮かべて愛想振りまいてる暇があるなら、教えてもらった事の予習・復習でもしたら? コーヒーよりミスなく仕事してくれる方が何倍も助かるわ。
私がやり直しておくから席に戻って」
花澄に冷たく言われ、愛美はオボンを両手で胸に抱き、給湯室へと歩いて行った。
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