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[あぁ~…苛々する。本当になんで、こんな簡単な事間違うんだろ…。理解できない。何回教えたと思ってんのよっ!!!]
ブツブツと呟きながら、凄い早さで花澄は見積書の作成に取り掛かっている。
手元にある見積書の原本には"月曜日朝一"と赤で大きな字が書かれているからである。
手早く作成しながら、花澄の頭の中で金曜日の夕方の事が悔やまれた。
金曜日の晩、専門時代の友達にコンパに誘われた花澄は定時で仕事を切り上げ、愛美にさせた仕事の確認を怠ったのだ。
難しい作業なんか1つもなく、今までも何度かさせていた仕事…。
深い溜め息をつきながら、自己嫌悪と愛美に対する苛立ちで花澄は無言でパソコン画面を睨み続ける。
今日だけの事ではなく毎日愛美のせいで花澄は残業ややり直しや…朝の一時すらゆっくり過ごす事ができない慌ただしい毎日を過ごす事を強いられていた。
その為に、花澄にとって愛美は頭痛の種となっていた。
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