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白いシャツに紺色のベストにタイトスカート・パンストに黒のローヒール。
何処にでもいる定番とも言えるＯＬ姿に着替え終わり、花澄がロッカーのドアを閉めようとすると、無意識に力がこもり、決して広くはない脱衣室に金属の鈍い大きな音がした。
対面悪く、左右の人に小さく頭を下げると花澄はいそいそと脱衣室を後にする。
「花澄先輩待って下さいよ～!!」
花澄が早足で急いでいると、後をパタパタとした音を響かせ、追い掛けてくるのはさっきの女。
ﾊﾔｼﾊﾞﾗ ﾏﾅﾐ
１９歳の林原 愛美。
花澄が指導を任された２人の新人女性社員の内の１人。
そして、花澄の頭痛の種。
ワンフロアぶち抜きの社内に入り、タイムカードを押すと社員達は朝の朝礼が始まる迄、コーヒーを飲みながら呑気にパンを噛っていたり、経済新聞を広げて渋い顔をしていたり…見飽きた光景が広がっている。
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