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「やめて!!」
静かな部屋に響き渡る叫び声
勢い良く起き上がる私
息が切れている……
……すごい汗…
どうして……
いつもこうなの……?
いつも、"あの人"は離れないの?
私の記憶から……
唇を食いしばり、震える体を抑えようと自分を抱きしめるように服を握りしめる。
その瞳に涙がこみ上げる……
でも……
ーー泣かない!
心の中で決めた事
"あの人"が死んでから決めた事
私が泣いたら
"あの人"が悲しむ
"あの人"を悲しませたくない
だから、私は我慢する……
我慢しなくちゃいけない……
次第に落ち着いてきて、体の震えも治まった。
「ふぅ~……」
悪夢の呪縛から逃れたように、一呼吸おく。
こんな朝が毎日のように繰り返されていた。
ちょうど2年前のあの日から…
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