第5章

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場面は戻って黒影SIDE 黒影達はちょうど、おやつを食べ終わった所だった。 黒影「うん、うまかった」 幽子「私、あんなにおいしいの生まれて初めて食べました」 ぶるぶる「……死んで初めてじゃないか?」 幽子「あ、そうでした」 幽霊だから初めて成立する会話である。 カワウソ「ねぇねぇ、幽子お姉ちゃん」 幽子「ん?なーに?」 座敷童子「今度は外で蹴毬しよー」 幽子「うん、いいよ」 そして、幽子達は外に出ていった。 ぶるぶる「渋茶、飲むか?」 黒影「あぁ、貰う」 ぶるぶるはきゅうすにお茶葉とお湯を入れ、湯飲みを二つ出しお茶を注いだ。 ぶるぶる「……そういえばさぁ」 黒影「ん?何?」 黒影はお茶を飲みつつ答えた。 ぶるぶる「お前と戦ったやつ。テケテケと言ったか、そいつはハサミ持ってたんだろう?あ、茶柱たってる」 黒影「あぁ。あ、茶柱たってる」 ぶるぶる「そのハサミは?」 黒影「持って来なくちゃ駄目だったか?」 ぶるぶる「お前、俺がそうゆうの集めてるって知ってんだろ」 黒影「あぁ、そうだったな忘れてた」 ぶるぶる「はぁ、まぁいい。夜、取ってくる」 黒影「どこにあるか知ってんのか?」 ぶるぶる「そんなもん1時間もあれば調べられる」 そう言ってぶるぶるはお茶を飲み干し、外に出て行った。 黒影はぶるぶるを見送りながらお茶を一口飲み込んだ。 黒影「……渋い」
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