美優の場合

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鈴木美優さんへ 今、私はあなたの部屋の近くからメールを出しました。 このメールをあなたは2:43に開きます。 そして、あなたはこの携帯を持って、3:06に部屋を出て、私に会いに来てくれます。 私は3:10にメゾンドソレイユの101号室前にいます。 「なんで私の名前を知ってるの!?」 メールを開いて、私は声を上げた! それに、私がメールを見る時間まで書いているなんて… 私は自分の携帯をバックから取り出して、時間を見た。 2:45 「なんで…」 一気に目が覚めた。 それと同時に背筋がゾッとした。 私はもう一度メールを見た。 それから、この携帯について調べはじめた。 電話帳、受信メール、送信メール、着信記録… 色々調べてみたが、何もわからなかった。 いや、私宛てに来たメールの他には何もなかった。 「なんなんだろ…」 肩まで伸びた髪を右手で掴み、後頭部をクシャクシャと掻き毟りながら、私は考えた。 朝になったら警察に行こうか… でも、上手く説明できる? 無視してよっか… でも… どうしよう…どうしよう… 考えても、考えても答えなどでるはずはなかった。
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