永遠…

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「チー。海外行きたくない?」 台所で夕飯の支度をしている千絵に 問いかけてみた 「なぁにぃ?よく聞こえな~~い…」 「ん~?いや…カリフォルニアに行かないかなと…」 千絵は台所から 包丁を持ったまま半ば呆れ顔で詰め寄ってきた 「何言ってんの!うちに海外旅行するような余裕はありません!お金貯めてマンション買うんでしょ?」 「ち…ちょっ…チー……危ない…包丁置いてきなさいよ。それに旅行じゃなくて……ほら これ」 部屋でネットサーフィンしていた私が見つけた記事を 千絵に見せた 「楓…これ…本当なの?嘘でしょ?」 だよね… 普通 そう思うよね 実際 何度となく似たようなニュースあったけど 法的な効力なんか無かったからね 「カリフォルニアに住んでる人なら州法律で認められるみたいだよ…ほら…テレビでもやってる」 食い入るように テレビ画面とパソコン画面を交互にみている千絵が 何だかおかしかった 「…で?如何致しますか?奥様?」 のぞき込むように 質問すると 即答… 「行く!!!!絶対行く!!!あ…でもパスポートいるよね…あと何がいるんだっけ?」 「千絵さ~ん…パスポート以前に問題山積みなんだけど……全部飛び越す気ですかぁ?」 笑いながら突っ込みを入れたが 千絵の耳には 入ってないようだった ブツブツ言いながら 何やらメモしてた 作りかけの夕飯を忘れて…………
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