3章

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とりあえず、本屋や駅に置いてある無料求人誌で、「ナイト」の項目をひっきりなしに目を通す毎日が続いた。 私の希望してる条件がそろう店はチェックし、電話をかけまくり、バイトが終わった後面接に行く事にした。 なるべく時給が高くて、ノルマも厳しくなくて、服を貸してくれて── 知り合いには会いたくないから家から何駅か離れたとこにしないと… おばさんたちに迷惑かけないように、なるべく終電までに帰りたいし。 などなど、いろんな条件をつけるとなかなかいい店が見つからない。 「できればラストまでやってくれるコがほしいんだよね──」 神田駅からすぐの、時給3500円、服貸し出し無料、ノルマなしのこの店は私の希望条件がそろった店だから、すぐ電話をして面接に行ったが、やはりラストまで働けないというのがネックで断られてしまった。 確かに、こうゆう業界だからこれからって時間に退勤しますってゆうのはあまり好まれないのは分かってる。 最低でも夜2時までとか、ほとんどの店は朝5時までといったカンジだ。 「あーぁ。どっかなぃかなぁ…」 ガックリしながらいつも見慣れた地元に帰ってきた。 慣れない街はやっぱり疲れるな。
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