―世界―

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ちょっとずつだが 私はアイツに親近感を覚え…てはないが 最初のような恐怖は無くなった。 …ひとまず元の世界に帰ろう。 この世界は綺麗だが、元の世界の方が何倍も綺麗だ。 …しかし言葉が通じないと…な。 奴を見た。 奴も見てきた。 私は三秒で目を反らした。 人に見られても困る。 …異文化コミュニケーションの第一歩として、私は奴の名前が知りたかった。 アイツや奴なんかの代名詞じゃ あんまりだよな。 『…名前は?』 通じないなんて百も承知… 『…名…前?』 奴が私の言葉を復唱したのだ。 本当にビックリだ。 喋れたのかコイツ。 殴りたい衝動に駆られた。 何で今まで黙ってたんだよ。 私が馬鹿みたいだ。 とりあえず、そんな事は置いておいて。 低めの声だった。 『んーそうそう名前。名前何?』 なんで私こんな馴れ馴れしいんだよ。 相手が言葉を復唱したからと言って、言葉が通じる訳がない。 『ナ…マエ?』 コイツはコイツなりに、言葉に迷ってる。 何だか哀れだ。 『…もういいよ。何言っても通じなさそうだね。』 私は自己解決をし、振出に戻った。 …どうしたもんかなぁ…。
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