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訳分かんねぇ
名前無いとか名前無いとか
名前を尋ねた私が馬鹿みたいだ。
『…私家に帰りたいんだけど…』
『無理よ』
思いがけない即答。
あぁそうですか帰れませんか。
『帰らせてあげたいのはね、皆一緒よ?事実、私達も帰りたいもの。』
女の子の話は、私の右耳から入り、左耳から抜けた。
私はコイツらとは違う生き物だ。
帰る場所も…
違うんだろうな。
『ねぇ私達は違う生き物でしょう?だから貴方には貴方の帰り道があるの。私達は何もしてあげられないじゃない?』
私の思考を見透かしながら、この子は喋ってるのだろうか…。
じゃあ私はどうする?
振出に戻ってばっかりだ。
いや正確には
振出から一歩も進んじゃいない。
なんでアイツは私を連れて来たんだ?
そもそも私は何で此処にいる?
本当に解らない。
『あの人は、貴方を連れて来た。それには意味が有るけど、今は言えないわ。』
今は言えないなんて
何それ…。
私の思考回路はこんがらがって、話に付いてけて無いよ。
『良いのよ、それで。じきに変化が起こるわ。私達は変わらなくてはならない。そのために貴方が必要なの。』
『焦らないで。もう歯車は周り始めたのだから…。』
歯車?
変化?
『さぁ今日は疲れたでしょう?私の家へおいでなさい。真っ暗だけど、寝るスペースぐらいはあるわ…』
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