―最初―

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学校の鞄と言うのは… 何故こんなに邪魔臭いのだろう…? 走りながら、変な疑問だけが頭をよぎる。 私は鞄には、チャラチャラ訳の解らない物を付ける趣味は無いから、私の鞄は素晴らしくシンプルだ。 いや、今はまったくどうでも良いが…。 どれほど走っただろう? 夕闇が暗闇に染まりつつある中と言うのは 何処が不気味だ。 何かが出て来たら、それなりにビビるだろう。 例えばアイツとかアイツとかアイツとか アイツは追って来てるのだろうか…? 追って来てたら、私は変質者から逃げる、か弱い女子高校生だが 追って来て無かったら、私が変質者だ。 夕闇の中、息を切らしながら無我夢中に走る女子高校生…。 たまに、人とすれ違った。 そいつらは、私を変質者として見たのだろうか…? それとも私の後ろに、私以上の変質者が私を追っているのを 見たのだろうか…? 後者だったら、是非! 是非警察を呼んで欲しいんだけど…! しかし日本も冷血になったしな 多分私が追われてても 『鬼ごっこかしらぁ?』 ぐらいにしか思ってくれないのだろう…。 集団心理って奴だな…。 そろそろ 私の思考回路も、足も、体力も 限界に近付いて来た。 大分走ったため、家の近くから、かなり遠くに来た気がする。 此処…何処だっけ…?
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