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…あれ?
此処何処だっけ…?
全然気付かなかった…。
無我夢中に走ってたから…。
そうだ!アイツは…?
後ろを振り向くのが恐い気が
しないような…するような…
もし居たら、私はダッシュで逃げよう。
うん、そうしよう。
もし居なかったら…
ひとまず帰り道を探そう。
うん、そうしよう。
せーの、で振り返ろう。うん。
せーのっ!
『…!』
居ませんでした。
なんだ、それ?
普通居るだろ。
どんなファンタジーにも、こういう場面には
居なくては困る…。
って何考えてるんだ、自分。
居られても困るじゃん。
『…はっ…くっだらねぇ…。』
帰ろ…。
必死に走った私は変質者か…
何気なく後ろを振り向く
『…!!』
居た。
後ろに…
真後ろに…居やがった。
『!!!!!!!!!!!!!!!!!!!?』
物凄く驚いた。
振出に逆戻りだ…。
『何でいんの…?』
高鳴る鼓動。流れる冷や汗。乾く唇。
震える声を絞りだす。
奴の唇が動いて、何か言った。
聞き取れなかったけど。
辺りが闇に包まれた。
元から闇だったが、さらに深い闇に包まれた。気がする。
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