―世界―

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暗闇の世界って言うと、単に真っ黒じゃ無くて…。 色んな黒が鮮やかに世界を組み立てていた。 『わぉ…』 私の口から漏れた感嘆のため息は、決してお世辞では無い。 綺麗だったんだ。 私は忘れてた。 一緒に来た、アイツを。 ただ、暗闇の世界(私が勝手に命名)に興味が次から次へ湧き出て…。 私は歩き出した。 勝手に足が動いたからしょうがない。 これから何が合っても私のせいじゃない。 私の足のせいだ。 空も夜なのか真っ暗。 下半分だけの月がぼんやり浮いていた。 なんつーんだっけな。 おぼろ月とかいうんだっけな? 私意外と博識だな。 すげぇよ私。 辺りの景色は、夜のヨーロッパって感じ。 ヨーロッパな町並みだ。 チャップリンでも出てきそうだ。 多分この世界に朝は来ないだろう。 私の独断の考えだけど 歩いてる人はいるものの… みんな、アイツみたいな格好をしてる。 アイツの服装について アイツは細身の黒いロングコートを着てる。 首には、真っ黒のマフラー。 怪しいにも程がある格好だ。 おまけに黒髪の長髪…。 今すぐ、この世界の住民全員、警察に突きだしてやろうか 多分この上の文を見たら、アイツの分身が沢山居ることを連想されるだろう。 それは違う。 あくまで奴の格好をした奴が沢山居るだけで、顔も髪型も皆違う。 妙なところだけ個性豊かだ。
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