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私はなにが起きたかわからなかったが、ただ一つわかっていることは
【人間ではないなにかに助けられた】という事実だ。
『今のは一体………ハッ!!こうしちゃいられない。早くここから逃げないと。また襲われちゃうかもしれない!!』
しばらく森の中を歩いてると村が見えてきた。
『あっ!!村だ。ここで今日は休んでいこうっと。あと、さっきの影のことも聞いてみようっと。』
私はちょっと不安を抱きながらも第一村人に聞いてみることにした。
『あの、すみません。あの森に見た目が人間のようなんだけど、腕が刀のような魔物って生息してますか?』
村人は黙っていた。
(あ、やっぱりいるわけないか。私、絶対今バカな子がきたって目で見られてるわ。)
『ゴメンなさい!!そんなのいるわけないですよね。ア、アハハ…』
「ア、アンタ…。」
『ハハ…ハイ。』
「もしかして、あれを見たのか!?」
『…え?ハ、ハイ…。』
「アンタ!!ヤツにだけは関わるんじゃないぞ!!アヤツは我々に災いしかよこさん、呪われし生物じゃ。生きてるだけでも奇跡じゃぞい!!」
『えっ、そうなんですか!?(けど、私助けられたんだけどな。それに、一瞬だけだったけど、悪い感じしなかったし…)…わかりました。気をつけます。ありがとうございました。』
おじいさんに別れをつげ、私は宿へと足を急がせた。
宿につき、カバンの中を整理していたら
『あー!!薬草がない。どうしよう。買うのはもったいないし、…あの森で摘んでくるか。』
私は日が落ちる前に戻りたかったので、急いで出発した。
森は相変わらずジメジメしてて、気持ちのいい場所ではなかった。おまけに薬草も見当たらない。
『どこにあんのよ。薬草の一つや二つ、そこら辺に生えてるものでしょうが!!』
「………て」
『?』
どこからか声が聞こえた。
「……けて」
『やっぱり聞こえる!!なんだろう。』
「た、助けてー!!」
『!!助けを求める声だ!!急がなきゃ!!』
私は声のするほうへ向かった。
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