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「私、武器としての名前が解らないんです」
アリスは顔を俯きながら、弱々しく答えた。
統夜はそんなアリスを見て、尚且つ、口を開いた。
「理由は解らないのか?」
統夜は一応、ブレイド族について知っているので、詳しい理由をアリスに訊いた。
「理由もはっきりと解らないんです」
アリスは顔を俯き続けながら、統夜に答えた。
そんなアリスを見ながら、統夜は顎に手を当て考え始めた。
「なら、まだ武器に覚醒していないとか?」
統夜は頭に浮かんだ物をアリスに訊いた。
フルフル
アリスは口を開かず、首を横に振った。
「じゃあ、完全な武器になれないとか?」
統夜は立て続け、アリスに訊いた。
フルフル
しかし、アリスはまた首を横に振った。
統夜はアリスがまた首を横に振ったのを見て軽くため息を吐いた。
「ハァ、………なら、パートナーがいないとか?」
ビクッ!!!
統夜は駄目元でアリスに聞いたが、アリスは肩を大きく震わせた。
「どうした?アリス?」
統夜はアリスの突然な反応を疑問に思い、そう尋ねた。
「私……パートナーは…いました」
アリスは掠れた声で統夜の問いに答えた。
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