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統夜は靴を履き終えるとアリスの問いに答えた。
「たまたま、学園に編入手続きをしに行った時、俺が通う教室を見掛けて、覗いたら、アリスがいたからだ」
統夜はアリスに喋りかけながら、扉まで歩み、取っ手に手を掛け、扉を開けた。
ガチャ
カッカッカッ
統夜はさっさと外に出て、アリスが出てくるのを待っていた。
「あっ、すいません」
アリスは無表情で見ていた統夜が怒っていると勘違いをして、謝りながら外に出た。
タッタッタッ
バタン、ガチャン
統夜はアリスが出たのを確認すると扉を閉めて鍵をかけた。
「別に構わない、それじゃ、行くぞ?」
統夜は鍵をかけ終えるとアリスの手を握り、そう言った。
「あっ!は、はい///」
統夜に手を握られたアリスは顔を赤くしながら答えた。
「手…、離すなよ?」
統夜はアリスの返事を聞き、アリスに注意をしながら地を強く蹴り、飛んだ。
「え?キャアアアアアァァァァァ!!!」
アリスは不意に飛んだ統夜につられ、奇声を上げながら、黎明の空に消えた。
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