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「ぐぁ!」
学園長は統夜が解放した【力】に圧倒されて、呻き声を上げた。
ゴオオオォォォォォ
統夜が一気に【力】を解放したせいで、部屋は風速100メートル以上の嵐に包まれた。
そして、統夜本人は光りが収まり、姿を変えて立っていた。
統夜の姿は取り分け大きな変化は無く、変わっているのは、髪と瞳だけだった。
「ヌオオオォォォォォ!」
ガク
どうやら、学園長は嵐の中踏ん張って居たが、統夜の【力】に負けて気を失ったようだ。
「ハッハッハッ!だらし無ねぇぞ!ジジイ!」
統夜は変化した白銀の髪を靡かせながら、学園長に振り向き、黄金の瞳で見据えた。
数時間後、気を失った学園長が目を覚まし、元に戻った統夜をぼんやり見て尋ねた。
「少年よ…、ワシはどれ位気を失っていた?」
統夜は椅子に腰掛けて読んでいる雑誌から目を離さず学園長の問いに答えた。
「約2時間程だ、それと学園の殆どがジジイの様に気を失ったぞ」
統夜はそう言うと読んでいた雑誌を机に投げ捨て立ち上がり、扉に向かって歩き出した。
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